2010年2月23日火曜日

フリーミアムなこれから。

フリーミアムとは、クリスアンダーソンが著書「フリー」で世の中に広めたビジネスモデルのようで、「「フリー(無料)」+「プレミアム(割増料金)」の造語で、基本サービスを無料で提供することで顧客を広く集め、その何割かに有料で高機能のプレミアム版に移行してもらうビジネスモデル」ということらしい。考え方は革新的なものではないが、現在の経済状況や技術の普及度と上手くマッチしている考え方のように思える。これまでは、インターネット上のWebサービス等を使用する対価として、消費者がお金を払うということはなかなか受け入れられず、広告にその役割を委ねてきた。しかし、まだまだ一般的ではないが、少しずつインターネット上のサービスにお金を支払うということが時代に受け入れられてきたように感じる。それは、クラウドだとかSaaSという考え方が普及していることにも一端があるのだろう。優れたサービスを無料で使用していき、それに満足し、お金を支払っても、もっと高い要求を満たしたい(例 Dropboxで、もっと保存容量を増やしたい等)時に、コストパフォーマンスが良ければお金を支払う人々が増えてきたのだ。フリーミアムの考え方で、今までのお試しサービスとの違いは、無料で提供するサービスの比率のようだ。今までは、5%を無料で提供していたが、それが95%はフリーにして、5%の有料モデルで補うというもので、逆転の発想だ。これはデジタルでは大量に配布するコストがほぼゼロのため可能になるモデルだ。現在はB2Cの話がメインであるが、近い将来この考え方はB2Bの世界にも普及していくと感じる。すくなくともITサービス、製品の業界では「お試し(無料)がメインになり、5%の有料で稼ぐ」ことが出来ない企業は市場から退出を求められる。それはB2Cだけでなく、B2Bでもしかり。これは今までのビジネスモデルを根本から揺るがすだろう。「所有することから利用する」そして、今までよりも「短期間で投資対効果を求められる」これからは、ユーザーの発想が180度変わってくる。それに、どのように対応していくか、ということにまだ自分もはっきりとした指針がないが、ひとつだけはっきりと感じているのは、その日が来るのは、そんな遠い将来のことではない、ということだ。

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